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印鑑照合

それは、中古物件売買の立会でのことだった。
売主は都内にある会社の社長さんで、当日は仕事でどうしても来られないということだったので、前日までに本人確認等と権利書の確認は終わらせてあった。
ただ、印鑑証明書だけは当日になるということで、委任状押印の印鑑との照合は未完了だった。

で、立会当日、場所は某銀行の応接室。
売主の使者が持参した印鑑証明書と委任状押印の陰影を照合したら・・・・・

「?」

何か違う気がする。
ほとんど同じなのだが、苗字の二文字目の最後のハネの部分が明らかに違う。


そこで、二枚を重ねて窓の所に行き、お日様にかざして照合してみた。

印鑑照合にはいろいろな方法があるが、私はいろいろと試した後でどうしても納得が行かないときには、最後はこの極めて原始的な方法で照合することにしている。

やはり違った。
しかも他の方法では同じと思った部分にも微妙に違う所がある。

私は言った「これ実印じゃないですね。非常に似ていますが押されたのは別の印鑑です。」

すると、売主使者が「社長が実印だと言って押していましたので間違いないと思うのですが。」と言う。

そうしたら、よせばいいのに売主仲介業者が一言。

「俺に見せてみな」

さらに業者「あ~、これは押し方が違うだけじゃないの?実印に間違いないからそのまま進めてよ。」

私「いや、これは押し方なんかじゃないです。ここがこうですから・・・・・・・・」

業者「だ~か~ら~!押し方だよ!間違いなく同じ印鑑だって!俺は社長の他の物件もやったことあるから知ってるんだよ!それに、あの社長が間違うはずがないよ!」とエキサイトしてまくし立てた。

私「そう言われても、違うものは違うんですよ。ご本人に確認してみて下さい。」

業者「わかんない先生だな~!別の司法書士を連れてくるしかないな~!」

さ~大変だ!この後の展開はいかに?!

長いので続きはまた明日(笑)

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